
遂に登場したね。
Wotofoと言えば爆煙アトマイザー!
それは周知の事でしょう。特にProfile RDAの海外での人気の高さは相当なもので、Freakshow、Serpentと共に同社の新たなマスターピースと評されつつあります。
同社はリビルダブルアトマイザーのメーカーとしてトップに位置していると言えますが、これまでのプロダクトは一貫して爆煙向けをリリースしてきています。ラインアップとしての幅は狭いが「主たる市場のニーズに沿っている」、そういった意味で言えば方向性が明確なメーカーなわけです。
そんな中で対極とも言えるMTL向けアトマイザーのリリース。
WotofoがMTL向けアトマイザーを出すって事で、「こりゃあ楽しみ!」ってなったから海外ショップでプレオーダー掛けたんだよね。
・・・そしたら、発送までが遅い!しかも発送後の輸送が長いってもんじゃなかったよ...。
結局手元に来る前に国内ショップで普通に販売開始されるし、しかも価格も結構安いじゃないのって具合。
概要
STNG MTL RDAの特徴
WOTOFO STNG MTL RDAは、YouTubeのレビュアーVapor Place(Uncle Stas)と共同設計されています。ロシアのベーパーであり、彼のvapingチャンネルに関する有益なチュートリアルがあります。 直径は22mmで、口から肺へ、またはnic salt vapersのすべての要求を満たすのに役立ちます。
てなわけで、またまたコラボレーションプロダクトとなっています。これまで海外レビュワーとのコラボレーション製品って言えば、やはり爆煙向けがほとんどだった印象がありますね。MTL向けってハッキリと明言しているものって極めて少ないのではないでしょうか。
そして前述通りWotofoもこれまでタイトドロー向けなアトマイザーは出していません。
そのような事からも、海外のレビュワーがMTL向けアトマイザーの設計協力をする事自体がレアケースである風に感じますし、Wotofoからこの種のアトマイザーが出たのも驚きと興味惹かれるものがありました。そのような方は他にも多いのではないでしょうか。
パッケージ
パッケージは開けづらいヤツでした。透明なカバーを上にスポッと外せばいいのですが、取っ掛かりが無いんですよね。そろそろ側面に切り欠きつけて下さいな...という些細な不満はありますね。
カラーはブラックをチョイスしました。全6色のカラバリなのですがどれも良さげなんですよ。Wotofoの塗装って綺麗な印象があります。
内容物
STNG MTL RDA本体とユーザーマニュアル。
色々と同梱されています。プリメイドコイル1個の為にわざわざ袋入り。ちゃんとどういった仕様か書かれたシールが貼ってある。ヘタすりゃ中身のコイル自体よりコスト掛かってる。ポスト用のプラスドライバーとコンタクトピン用の六角レンチも付属。
ユーザーマニュアルは日本語での併記もされていて親切です。以下内容物の全てです。
- 1x STNG MTL RDA
- 1x BF pin
- 1x Extra Drip Tip
- 2x O-ring
- 2x Post Screw
- 2x Post spring
- 1x Single-Strand Coil
- 1x Dual Core Fused Clapton Coil
- 1x Cross Head Screwdriver
- 1x Allen Key
- 1x User Manual(日本語記載あり)
製品詳細
STNG MTL RDAの外観
まず正面から。Wotofoのプロダクトは基本的に表面がプレーンでロゴがドンッてものが多く、STNGも同様ですね。
さすがにドリップチップはMTL向けに細い。それにしても細い。当然Wotofoとしては最も細いタイプとなっているでしょう。
唯一の装飾となるロゴはエンボスとなっています。個人的には枠無しで文字のみをエングレービングでも良かったかなと思う。
トップキャップの厚みからいっても深くは彫れないので薄っすらとしたエングレービングですね。
狭い内径のドリップチップ。もはやここまでナローだと外さずにドリップは出来ませんね。
ロゴとは反対面に1穴のみのエアホール。ここから吸気を行います。
勿論トップキャップを回せばAFC(エアフローコントロール)が可能です。時計回りで画像のように閉じていけます。
これにより、より好みのタイトなドローへと追い込んだりも出来るというわけです。
コンタクトピンはバッチリ0.8mm突出しています。このくらいであれば接触不良も起こりにくいでしょう。
底面にはロゴ類が彫られています。そういやWotofoってシリアルナンバー類ってないんだね。
直径は22mmとなっており、全長は約43.5mmでした。見ての通りドリップチップが長いわけですが。
ドリップチップ
ドリップチップは510。2連のOリングで接続部の長さは5.2mmとなっています。
右は同梱されているもう一つのドリップチップ。
くびれた部分の外径:左)5.46mm、右)6.73mm。こういったのでいつも思うんだけど、ココまで微妙な違いのモノって同梱させる意味があるのだろうか?もっと異なったシェイプなら使い分けてみようって気にもなるんだけど。
内径は共に3mmとなっています。となるとやはり僅かな咥え心地の違いの為に同梱されているって事なのでしょうかね。
使用感はともかく、あまり好みではない見た目のドリップチップですが、トップキャップからは流れるように一体化したシェイプとなっています。ちょっとクトゥルフっぽいかな。
トップキャップ
トップキャップは内部にデッキ装着時に突き当たる突起があり、MODへの脱着時に空回りしません。
内部天井はドーム型となっておりスムースなミスト排出に効果的...という言い回しも飽きましたが、とても多く採用されている形状です。
デッキ
2つのOリングでトップキャップを固定する構造。脱着は硬めで洗浄後は特に硬くてキッチリ閉じれなくなったのでワセリンを塗って滑らかにしました。
AFCで回転させるので、ある程度は円滑に操作出来ないとストレスですからね。
両ポスト間は6mm程度と広くはないけど、特別狭いとも言えないスペース。
MTL向けという事なのでエアー量は控えめとなります。コイルもそこまで大きなサイズをビルドする事もないでしょう。そう考えると随分と広めにも思えてきます。
エアーの吹き出しは中央の2穴から。
公式によれば2穴であることによりミストが柔らかくなるとのこと。
ポストはクランプタイプ。スプリングが仕込まれているのでネジを緩めると自動で持ち上がってくれます。スプリングはスペアも同梱されているので紛失しても安心。
プレートの両側でクランプ可能ですからコイルの巻方向を問わないところも利便性に優れますね。
コンタクトピンにはOリングあり。
BFピン装着時。昨今のドリッパーでは必須となっているように、BFピンが同梱されていますから、換装してボトムフィード運用も可能となっています。
BF時のデッキ内のリキッド吐出口は側面タイプ。
ボトムエアフローですから当然ではありますが、この吐出口の上にエアホールの横穴が空いていることとなりますね。
ビルドしてみる
それではビルドしていきましょう。今回は同梱の1.2Ωと書かれたプリメイドコイルを使用します。
ポストのプレート両脇、というか肩のような凸部分に対してプレート自体の幅が短めに設計されている事により、プレートを持ち上げると大きく隙間が空くのでサッとコイルリードを通せます。よくある片方を通すともう片方が通しづらいって事もなく極めて簡単に設置が完了します。
コイルを仮置きしたらデッキ中心からズレないよう手で添えながらネジを締め込んでいくだけです。
昨今のシングルコイル向けデッキは簡単にビルド可能なものが多いですが、その中においても特に秀でているデッキとなっています。
そのままではエアー吹き出し口から離れてしまうので、コイル冶具を使って少し位置を下げてみました。
コイル抵抗値も1.2Ωと高く、そもそもエアー流量の控えめなMTL向けという仕様からもコットン量は少なくせねばドライになります。
いつも思うのですが、結構削いでも画像では多く見えてしまいますね。
フワッとウィックを設置して完了です。今回使用したプリメイドコイルの内径は2.5mmですので、それなりに細めのウィックで通さないと型崩れしてしまいます。そこだけ注意すればいいかな。
とにかくビルド自体は簡単なので手早く完了出来ます。
MODとの組み合わせ
吸ってみる
それじゃあ吸ってみよう!
感想はあくまでも筆者の主観ですからね♪
風味/ドロー | プリメイドコイル1.2Ωではイマイチ好みでは無い風味だったので即効で組み直しました。
抵抗値0.7Ωの単線マイクロコイル。 まずはエアホールを全開で。うん、全開でもMTL向けといえる重さがありますね。風味は特別に濃いとも言えないけれど、濃密感があってとてもバランスの良いミストですね。風味を損失していないのがよくわかります。ウマい。 それではエアホールを閉じれるだけ閉じてエアフローを絞って吸ってみます。 ドローは絶妙な重さ。とても重くて必ず口で滞留させてからじゃないと肺に送れない、完全なるMTL向けドローだ。しかし吸うのに疲れるような異常な重さではありません。間違いなく正しいMTLですね。 風味は濃厚になり、甘みが強く発生する感はあります。コイルによっても変化するでしょうけど...もう少し高めの抵抗値、0.9Ωくらいが適していそう。エアホールを閉じ過ぎずに半分開けるくらいでも十分濃密だし、その辺りは好みを探っていけばより好みに近づけられそう。 全体的に感じたのはミストが柔らかい。 |
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まとめ
■ Good
- 超イージービルド
- 絶妙な全域MTLなドローレンジ
■ Bad
- 適切とは言えないOリング
- 好みの分かれそうなドリップチップ
MTLがどうのこうのよりデッキが良すぎだった
何と言っても最も優れていると感じた部分はビルドの容易さ。広いプレートで確実にクランプ出来るところと、両サイドの隙間がコイルリードを差し込むのに最上級な設計となっています。3回コイルチェンジしましたが、要した時間は各1分以内。ここまで手早く再セットアップ可能なアトマイザーはかつてありませんでした。
エアフローは全域でMTL可能ですが、絞っていけばまさにMTLの醍醐味といった抵抗感と濃密なミストを堪能可能です。
気になった点としては、デッキのOリングがトップキャップに対してキツメであり、そのまま使うとキッチリと最後まで閉じれませんでした。そしてその硬さの為にAFCの回転操作にてエアホールを閉じる方向に回すと共回りしてMODから外れてしまう懸念もあります。適宜ワセリンなりを塗って対処する必要があります。
ドリップチップの外径がとてもナローであるため、口をすぼめるカタチで咥えなくてはなりません。ここは好みにもよるでしょうが、もう少し外径のみ太めとしたドリップチップを同梱しても良かったのではないでしょうか。
とにかく他のアトマイザーにも採用して欲しいとまで思うくらい優れたクランプ式ポストでした。
風味自体はMTL向けドリッパーというのも優れた製品が市場にはいくつもありますから、STNGでしか得られないというものはありません。決して他より劣るという意味ではありませんが。
コイルスペースを狭くとったデッキとなればRTAとの設計的側面からも差は少なくなりますし、そもそもMTLというものがタンクアトマイザー向きなものです。
ですから、MTL向けなアトマイザーを入手しようと考えるなら、タンクアトマイザーから検討したほうが良いでしょう。しかしながらSTNGより簡単にビルドを行えるアトマイザーは他に存在しません。
製品仕様
- タイプ|RDA
- 大きさ|Φ22x43.5mm
- 重さ|43g
- 材質|SUS / PEEK
- リキッド保持量|ー
- エアフロー|ボトム
- コイル数|シングル
- ドリップチップ|510
- コンタクト|510
- カラーバリエーション|全6色
- 製造国|中国
- 価格|¥3,246~
- 公式サイト|Wotofofa-external-link