
ARCHORDS JAPAN(アルコーズジャパン)第一弾プロダクト!
ベプログ運営元であるドロームがプロデュースし展開されるARCHORDS JAPANから第一弾となるVAPEプロダクトがリリースされました。これから幾つもの国内発信スタイルの製品が登場してくる事でしょう。
んで、そもそも私のようにこのブランドの存在を知らなかったって人も居るでしょう。なのでまずは公式のプレスリリースからその成り立ちを確認しておきましょう。
ARCHORDS JAPANとは?
電子タバコ系Youtuberと国内最大の電子タバコメディア「ベプログ」が共同でブランドを立ち上げ。
数百種類以上の電子タバコを使ってきたYoutuberのノウハウと25,000人以上のユーザーからの意見を合わせ、ユーザーが本当に求めているモノを提供。
電子タバコをメインに取り扱うYoutuber(Horick TV、Ryusei Sakaue、yuki/reckoning day)と国内最大の電子タバコメディア「ベプログ/ベプログショップ」を運営する株式会社ドロームは2019年11月29日に電子タバコブランド「ARCHORDS JAPAN(アルコーズジャパン)」を立ち上げました。
【ARCHORDS JAPAN(アルコーズジャパン)というブランド名の由来】
ARPEGGIO(分散和音)+CHORD(和音)を組み合わせた造語となっています。
これは普段各々で活動しているYoutuberやベプログが一つのブランドとして協力していくというスタイルが和音を奏でることにとても似ているというところから名づけられました。
プレスリリースより抜粋
2019年に立ち上げられていたんだー。知らなかったね。そんなブランドの第一弾のプロダクトはHorick TV /こーへいさんがゼロからデザインしたRDAとの事です。さてさてどのような製品に仕上がっているのでしょうか!
パッケージ
今回のドリッパーRoyal Crown RDAの方向性は明確なのです。とにかくゴージャスな見ためを重視している事からもパッケージも準じた黒ベースに金というシンプルな配色となっています。
内容物


- 1x Royal Crown RDA
- 1x BFピン
- 1x ドリップチップ
- 2x イモネジ
- 6x Oリング
- 2x プリメイドコイル
- 2x コットン
- 1x マイナスドライバー
製品詳細
Royal Crown RDA の外観
まずはRoyal Crown RDAの名前を表す王冠状のビューティーリングを装着していない状態で見ていきます。この状態での直径は22mmとなっています。
ぶっちゃけると...この状態だとかなりの没個性だと思いました。良く言えばシンプルですよね。
注目すべきは表面ですね。ゴールド風塗装ではなく18KGP(金メッキ)が施されています。
K18ではありませんので薄い金メッキとなります。酸や塩素からはダメージを受けますので、変わった使い方は表面の腐食に繋がります。
ま、言うたらお馴染みのコンタクトピンとかの金メッキ同様の処理がされていると思えばいいでしょう。
底面にはARCHORDS JAPANロゴ、HORICK TVロゴ、アトマイザー名が印字されています。
コンタクトピンの突出量は0.4mm程度となっています。キッチリと締めた状態での数値です。使用上、接触不良等は発生しないであろう出代と言えます。
Royal Crown RDA の各パーツ
2種類のドリップチップがあります。ともに510仕様となっており、短いほうがDL(ダイレクト・ラング=直肺)向けでドローが軽く、長いほうがMTL(マウス・トゥ・ラング=タバコ吸い)向けでドローが重めとなっているとのこと。ですが、どちらも内径3.8mm程度となっているので、経路長が変わるだけなので使用感の違いは咥え心地の変化と思っていいでしょう。
接続部の長さは3.9mmです。一般的には5mm程度のものが多いですが、そういった長さのものを挿し込むと内部側に突出してポストやコイルに接触してしまいます。汎用品を用いる場合は事前に確認しましょう。
キャップは2ピースに分割されます。まずエアフローコントロールリング状となったキャップ部分が外れます。
エアホールは片側5種の径が空けられています。キャップを回転する事により5段階のエアー量調整が可能となってます。突きあたって止まるような構造にはなっておらずカルーセルに回り続けます。
キャップの内部天井はフラットになっており、ミスト排出的にはドーム状のものよりスムースさに欠けるかもしれませんね。
金メッキなので外のみならず内部も均一にゴールドです。
よく見るとエアホールは斜め下向きの方向に開口されており、内部へエアーが吸気される構造が採用されていました。それがどういった意図や利点があるかは不明ですが。
うん、まぁそんな感じですね。んで、販売ショップであるベプログショップの画像ではヤケに濃いゴールドでどぎつい印象を受けますが、実際の色味としてはもう少し落ち着いた印象ですね。
下部キャップと高さが同じデッキパーツである事がわかります。
アンダーキャップパーツを取り外しました。デッキとは凹凸による噛み合わせがあり、エアホール位置の整合の為に決まった位置でしか取り付けられなくなっています。
エアホールパーツが中央に寄せられ両サイドからコイルへの直撃エアーを与える風味重視と見られる構造。ポストは対角に配置されたシングルコイル専用デッキ。
ポストのワイヤーホールは側面開放タイプでポケット状の窪みがワイヤーのズレを抑制する構造となっています。ビルドしやすそうです。
デッキパーツはここまでの分解が可能です。それにしても刃紋(切削痕)がやけに目立つ印象を受けます。
BFピンに換装すると吐出口はデッキ底面フラットに位置します。BF時、多少のリキッド吸い戻りはありそうですね。
ビューティーリング。単品で見れば正に王冠。むしろコレを装着していないと特に個性の無いRoyal Crown RDAなわけです。直径は24mmとなってます。
王冠といえば宝石がハメ込まれているものですが、こちらも同様にそういったモチーフに準じています。ジルコニア(人工石)が使われているようです。
かなりアップで見てみると、意外とソレっぽい感じしませんか?ただし実際にはかなり小さいんです。直径1mmくらいだろうか。
個人的にはもう少し大きくハッキリとわかるサイズのほうが輝きがあったんじゃないかと思う。これじゃあ小さ過ぎるし輝きがイマイチで、なんか付いてるなーってくらいのもの。ちと残念。
ちなみに底面はプレーンでフラット。
装着してみると個性が出てきますね。使用上も特に問題もありませんね。尖った部分で指を切ったりもしないと思います。
ビルドしてみる
同梱のプリメイドコイルは抵抗値0.5Ωくらいらしいので使わずに巻きました。26ゲージ内径2.5mmを8巻して抵抗値1.0Ω丁度。
ワイヤーホールの窪みにあてがえばズレずにイモネジを締め込めてラクチン。高さは冶具置きに合わせておきました。
ジュースウェルも広いのでコットンも多めにフワッと広げるイメージで設置。
このような感じでOK。デッキ内部底面がフラットで広いので、リキッド保持量は多い印象です。たっぷりのコットンで吸わせてあげましょう。
MODの組み合わせ

iStick Pico
吸ってみる
セットアップ|単線1.0Ω
もっとも大きいエアホール径ではスカスカなドロー、もっとも小さいエアホールでは軽めのMTL出来なくもないドローといったところ。DL方向に偏ったレンジのエアフローと言えます。
エアフロー全域で濃密感を感じられるリッチな風味生成のドリッパーですね。エアー量多めでシングルコイルながら濃密な風味を楽しめました。
まとめ
■ Good
- 個性的なビューティーリング
- イージービルド
- 抜群な風味生成
■ Bad
- リングがないと没個性
ビューティーリングがキモなプロダクト
ビルドの簡単さ、優れた風味生成。アトマイザーとしてはとても優れた構造をもった扱いやすい製品と言えます。単品で見ればとても優れていますが、昨今リリースされるアトマイザーはそのほとんどが同様に優れていると言える状況。そんな中で新しくリリースするならベイパーの興味を惹く何かしらの個性が必要なわけです。
Royal Crown RDAの個性は金メッキとビューティーリングという事となります。金メッキが製品性能上の優位性がなくビジュアルのみであるという事であれば、もっと綺麗なゴールド塗装(例えばWotofo)が存在します。あえて塗装より高コストな金メッキとする必然性に乏しい気がします。「コレ金メッキなんだスゲー!」とは思わないですよね。
製品名であるドリッパーに冠した王冠がビューティーリングでしか表現されていない点も煮詰め不足感があるという気がしてしまいます。どことなく短絡的というか。かなり前にレビューしたSMOKのクリアロマイザーで同様に王冠モチーフのものがあったのですが、あれはトップキャップとかに王冠的な掘り込みがされていて、とても個性的でした。ま、好みの問題かもしれないけど。とにかく外した状態では個性がなくなってしまう、名前が成立しなくなるという点がどうにも...。
いつもながら忖度なしなので斬っちゃいますけど、「人気電子タバコYoutuberがゼロから作り上げた」という売り文句が書かれているプロダクトなわけですが...
「このようなイメージで」というアイデアを工場に投げて、あがったサンプル見て「ココをもうちょっとこんな風に」というやり取りを行った中で造られた製品でしょうけど、製造担当は既にノウハウのある何処かしらの中国メーカーだろうし、さすがに「ゼロから作り上げた」というのは誇大かな、と思う。デザイン=設計/製図⇒製造のフローだからね。ま、そこは使う人にとっちゃどうでもいいけど、せっかくのオリジナルプロダクトを造り上げるのであれば、そしてアトマイザー製造のノウハウをもった工場に依頼するのであれば、もう少し個性際立つように練り込んで欲しかったという思いがありますね。凄くこじんまりとまとまってるというか...。
(前のVapeflyは良い仕事したよなぁ。)
それと『ブランド名がアルペジオとコードを合わせた造語で、普段別々の活動をしているYoutuberが1つのブランドとして協力していく』というコンセプトを掲げるのであれば、この第一弾プロダクトから3人のアイデアをアッセンブルしてないとオカシイ、ブレてる気がします。
アトマイザーの性能面は十分優れています。あとは付加価値の捉え方を考えて手に取るべきか判断しましょう。
製品仕様
- タイプ|RDA
- 大きさ|Φ22x32.7mm
- 重さ|32g
- 材質|SUS/Delrin/他
- エアフロー|吸)サイド/吹)サイド
- ドリップチップ|510
- コンタクト|510
- カラーバリエーション|全1色
- 製造国|中国
- 価格|¥4,580-
- 公式サイト|ベプログショップfa-external-link